「純国産メンマ作りによる竹林整備」最近の問題点(2024)

 「純国産メンマ作りによる竹林整備」において、ほぼ全ての県で検討がされていること等ご 

 同慶の至りです。ただ、各工程で検討すべき点もあり、情報の共有や知恵を出し合っての

 解決が望まれます。純国産メンマプロジェクトでも、今年の第6回純国産メンマサミットin

 飯田(長野県)では竹菜レシピEXPO等開催予定で食、レシピについて行われ、又クラフトメンマも検討が進んでいることは、素晴らしいことです。今後下記の点の検証等行いながら進んで欲しいと希望します。

1.竹林整備の新たな策として、今迄にない不要な竹の発生を抑える幼竹採取を行っていま

  すが、この効果は絶大だと考えますが、その確認が未だ充分ではないです。

  糸島では、枯竹の処理と、親竹残して幼竹完伐だけで(青竹は伐採なくても)12~15

  年で理想的な美竹林になる!と検討が始まっています。

  竹林整備は時間はかかりますが、現在の放置竹林の早期解決を考えると、これしか(幼

  竹伐採と有効活用)しかないと考えます。

幼竹を採りながら、最近活発となってきた枯竹、青竹等竹の利活用を並行して行う事が必要です。

2.タケノコの価値維持(タケノコの価格崩壊を防ぐ)を考えると、塩蔵(竹菜)法は頭書

  考えていたより効果的と考えます。探す、掘るが不要で作業性も良い幼竹採取が進むと

  考えます。近い考えに穂先タケノコがありますが、穂先タケノコは穂先40-40cm

  を採取して、下の1.5mを山に残すのは、勿体ないというより不経済です。

  竹菜は、何処でも誰でもできて保存性が最も安定的である優位性を活用して先ずは<茹

  でー塩蔵>を確立し、竹菜を活用した各種加工品作りをする体制つくりを望まれます。

3.現在、塩漬け(竹菜)、味付け(各種)、塩干し、竹スルメ等メンマ並びにタケノコ水

  煮の分野への開発が進んでいます。メンマの国産化とタケノコ水煮の置き換えを進める

  為には更に強力な商品の開発が必要です。又、年々低下しているタケノコの需要復活を

  メンマで行いたいと考えますが(直ぐ食べられる味付け加工品、小口包装等)、特に今

  迄のタケノコの範疇に無い新たな加工品の開発が必要です。

4.この事業は、竹林整備、幼竹採取、親竹確保、茹で、塩漬け、塩抜き、塩干し、水煮、味付け、販売等範囲が広く又法令遵守等其々での真摯な対応が望まれます。この純国産メンマ商品は竹林整備から生まれた事も今後の全体の発展の為には良かったと考えます。環境改善より生まれた商品である事を認識し、それに相応しい製品に仕立て、販売についてもそれなりの対応を望みます。



*参考迄に、今年の春に相談など受けた内容を纏めてみました。

純国産メンマ作りの要確認事項(最近の質問・失敗談等から)                202408糸島CB研hitaka

項目

注意事項

備考

1.カット・皮剥ぎ

1.硬いのを混ぜ込まない!

2.皮&硬い部分の処理は迅速に処理(腐敗防止、活用)。

・皮と節、硬い部分の処理(放置すると腐敗など問題

⇒竹の子パウダー?開発

2.茹で

1.茹で温度を徹底(100X30分、60分)

 

3.塩漬け

1.茹でタケノコは40℃にならないうちに塩漬け。

  50~60℃でも可(熱いので注意)

2.ポリ袋一杯になったら、密封し、直ぐ重石をする。

【高濃度塩漬けでアクは完全にとれる】

塩漬‐密封‐重石迄に雑菌が入らない様最新の注意を

要する(3年保存可能)塩水に覆われたら一安心。

4.保存

1.ポリ袋の外に出てくる塩水はできるだけ除去。

2.ポリ袋の外の塩水に発生する黒いカビは重石の

代わりに水入りポリ袋で防止(改善確認。但し漏れ注意)。

製品の保存:塩蔵中は保存性良いが、塩漬け取り出し

 後や塩干し品や乾タケノコの保存性は良くないので、

密封する、冷蔵するなどの対応が必要。

5.塩抜き

1.流水又はバッチ式(熱水膨潤・脱水の繰り返し3

~4回)で塩抜きを行う。抜けたかどうかは少量を噛んでみる。

・塩分測定器もあるが、時間がかかり不便。

・水量が多い程、メンマの形が小さい程抜け易い。

6.味付け

1.塩抜き後、ボイルしたが良い(チロシン除去等)。

2.味付け後は、密封後殺菌(75℃X15分等)要。

・味付けは好みの味付け(漬物、惣菜等)を行う。

・120~150℃2~3秒(レトルト殺菌)

7.竹スルメ等乾燥

1.味付け後、乾燥機又は熱風で速やかに乾燥する。

 

8.食の開発

1.メンマ、タケノコの新しい加工品、料理開発

⇒竹スルメ、竹ジャーキー等新規分野開発。

タケノコ需要復活(味付け、小包装、陳列など)。タケノコには無かった加工品、料理で新規分野開発を。

9.竹林整備

1.「純国産メンマ作りによる竹林整備」は幼竹採取によ

る不要な竹の発生を抑える新たな竹林整備の検証。

・今迄の竹林整備は、立っている竹(青竹)と枯竹整備で

あり、出てくる竹の管理と合わせ行うが効果的。

10.その他

1.コンプライアンス(法令遵守+倫理観+公序良俗)厳守。

2.塩蔵は届出、漬物・惣菜等はそれぞれ許可取得。

 

*1次加工(茹で・塩漬け【届出】)で必要な器具:包丁、寸胴、茹で設備、漬物樽、重石、ポリ袋等

*2次加工(料理、製品化【許可】)で必要な器具:塩抜き容器、スライサー、密封包装機、調理器、乾燥機、冷蔵庫





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